2050年のミライを私たちの手で手でつくろう。

ミライ構想カレッジ
in 小布施
第1期
参加者募集中

人口1万人の町を
「キャンパス」に、
学び、語らい、試みる。

少子高齢化、都市一極集中と地方の過疎化、経済格差の拡大、気候変動に伴う災害の増加…。
世界的に見ても“課題先進国”と言われる日本の中で、私たちはどのように生きていけば良いのだろう。悲観的な未来予測はあふれているけれど、いま真に必要なこと。それは、私たちがほんとうに欲しいミライを具体的に構想し、カタチにすることではないだろうか。

住民参加型のまちづくりで知られる人口1万人のまち・長野県小布施町には、長年にわたって住民一人ひとりの欲しいミライを自分たちの手で形にしてきたまちづくりの歴史がある。

そんな小布施町をフィールドとし、東京大学とNTT東日本、そして次世代の人材とともに、来るべき2050年の日本社会のミライを構想・創造していくミライ構想型のカレッジを開校する。

「ミライ構想カレッジ in 小布施」
の取り組み

ミライ構想カレッジでは、実際のまちをフィールドとして、理想のミライ社会のあり方を構想し、実装に挑戦する。そのために、多種多様な専門家・実践者を招いて、ミライを構想していく上でのインスピレーションを得る「レクチャー」、町をフィールドにアイデアのプロトタイプを通じて事業化を目指す「ラボ」、カレッジ全体で創発された知見やミライビジョンを統合し、私たちが欲しい2050年をグランドデザインとしてまとめていく「カンファレンス」の3つに取り組んでいく。

  • レクチャー講義・着想

    多様な専門家から日本や世界の現状、ソーシャルイノベーションの先行事例などを学ぶ。自分の扱うテーマと異なる分野の知見を深め、ラボ(実験・実践)での構想や実験の視野を広げる。

  • ラボ実験・実践

    小布施町を舞台に小規模自治体が直面する課題に向き合い、小布施から日本、世界へとソーシャルイノベーションのモデルを構想・実験(仮説検証)・実装する。

  • カンファレンス対話・構想

    ラボやレクチャーで見えてくる課題・学びを持ち寄り持続可能な社会について対話を深め、ミライの社会のあるべき姿とそのために私たちに出来ることを明らかにする。

目指す社会のあり方

「経済」「環境」「共同体」の3つの要素は、社会を構築する基盤であり、これら3つの持続可能性が、社会のありたい姿を実現する鍵となるのではないかと考える。「ミライ構想カレッジ in 小布施」では、3つの要素を踏まえたミライの社会を構想し、小布施町というフィールドで実践に取り組む。

  • 経済

    モノやサービスを生産・消費する事で我々の生活は成り立っている。
    価値あるものに適正な対価が支払われることで、我々の暮らしが豊かになり、ミライへの再投資も可能となる。

  • 環境

    生物は地球上に存在する上で、相互に影響を与えている。限りある資源を有効活用し、人間の活動による地球環境への悪影響を最小限に抑えることで、ミライの生物・人間が安心して暮らしていく事が可能となる。

  • 共同体

    人と人とのコミュニケーションによって、協働が生まれ、新たなアイディアが創出される。人と人との多様な「つながり」によって、ミライに向けて、地域全体での発展や課題解決に取り組む事が可能となる。

3つのテーマ

「経済」「環境」「共同体」の3つの切り口から、2050年のミライを具体的に構想し、カタチにする。

  • 経済

    地域経済の好循環に繋がる、
    小布施ならではの交流産業を構想する

    人口減少や少子高齢化が進行する現代において、全国各地の地方部では、地域経済を支えていた産業の衰退や地域経済の縮小が課題とされている。そのままでは縮小していく地域経済を持続可能にするためにも、地域外から地域内に資本を引き込みつつ、流入した資本を地域全体に還元し、町の未来に再投資するという好循環の確立が求められる。

    過去20年以上にわたり、小布施町は「協働と交流のまちづくり」として、町内外の人々や、教育機関、企業等も巻き込みながら、行政改革をはじめ、人材育成やネットワークづくり、事業創出に取り組んできた。全国各地の若者が小布施町に集まり提案を行う「小布施若者会議」や、町民の声、議論の成果を行政施策に活かす「まちづくり委員会」等、町内に様々なプロジェクトや取り組みが誕生した。こうした取り組みは、小布施に愛着を持ち長期的に町に関わってくださる関係人口の創出にも繋がっている。

    様々な交流を町の力に変えることは、小布施町の重要産業の一つである観光業においても重要な観点だ。観光客のニーズの多様化に伴い、従来の画一的なモノ消費型の観光を超えた、着地型観光やコト消費・トキ消費への転換が求められている。町民にとって豊かな暮らしを実現する中で、町を訪れる方々もその豊かさを共に楽しみ、それが町内の経済循環や町民の誇りに繋がるような、観光客と町民の双方にとって魅力的な町づくりを模索している。

    持続可能な地域経済を実現するためには、地域の内外でどのような交流、体験、工夫が求められるのか。それがこのテーマで取り組む問いだ。地域住民が気持ちよいと思える交流のあり方、地域を訪れる人が求める真のニーズとは何か、地域の魅力の源泉となる公共財を誰が管理するのか、など、多様な切り口から、地域住民と町外の人々が共に利益を享受できる新たな地域経済のモデルを構想する。

  • 環境

    環境防災先進都市づくりを加速させる
    プレイヤーが集う共創コミュニティを構想する

    脱炭素化やネイチャーポジティブ、リジェネラティブ農業など、自然環境と共生、再生していく経済発展のあり方が求められている今日。脱炭素化をリードする欧州では、気候変動対策のみならず欧州の地域経済再生戦略の一環としても脱炭素を位置付け、新たな産業創出や既存産業の付加価値化を通じて、脱炭素化を進めるという経済振興と環境政策の好循環を目指している。日本でも「脱炭素先行地域」といったモデル地域を生み出す施策が進んでいるが、地域経済の活性化と環境施策の好循環に繋げるまでに至っている先行事例は多くない。また、予算と計画はあってもそれを推進する地域住民や事業の担い手の巻き込みに苦慮している自治体が多いのが現状だ。

    環境省の「脱炭素重点対策実施地域」に採択された小布施では、「環境防災先進都市」という新たなビジョンを掲げている。「ゼロ・カーボン」「ゼロ・ウェイスト」が当たり前になるような都市状態を目指し、その基盤となるようなインフラや事業主体の構築を、エネルギーや資源循環分野から開始した。さらに、地域経営の視点も交えながら、地域の経済循環と環境共生の好循環も目指している。

    そんな小布施町でも、やはり課題となるのが担い手不足だ。役場としても専門人材招聘などにより戦略立案に係る組織を創設したり、農地からの剪定枝等を木質バイオマスやバイオ炭に循環利用するため地域おこし協力隊を採用するなど、環境防災先進都市づくりを具体的に推し進めていくプレイヤーを急ピッチで増やしているが、まだまだ推進人材が足りていない状況だ。これまで小布施が交流と協働のまちづくりで取り組んできたように、環境防災先進都市を共に創っていく共創人口を町内外で増やしていくことが求められている。

    では、どのような参画の窓口があれば、環境防災先進都市づくりに様々な担い手が継続的に関わり、具体的な事業や取り組みを創発していけるだろうか? 持続可能なまちづくりを共に進めていく共創のあり方について具体的に構想し、実装を目指す。

  • 共同体

    「ヒューマンスケール」の町で描く
    暮らし働き続けたくなる地域を構想する

    「個の時代」とも言われる現代。価値観の多様化が進み、様々な暮らし方や働き方が広がっている。家庭においては、都市部を中心に核家族化が進み、2050年には単身世帯が4割を超えると予測されている。職場においても、非正規雇用やフリーランスといった働き方が広がり、転職も一般化するなかで、職場への帰属意識も低くなっている。そんななか、地域コミュニティとの接点も少なく、他者とつながりがない孤立や孤独が社会問題となっている。

    小布施町は、面積約19平方キロメートルの土地に1.1万人が暮らし、小布施駅から町の中心部や住宅街まで徒歩で移動が可能な「ヒューマンスケール」の町とも言える。町内を歩いていると知り合いに遭遇することもあり、「顔の見える関係性」が息づいている。自治会がお祭を催したり、「まちづくり委員会」という住民がまちづくりに参画する場が設けられ、住民が精力的に活動している。その一方で、高齢化などにより地域活動の担い手が減ったり、地域とのつながりをもたない住民が増えてきているのも事実だ。

    そんななか、ヒューマンスケールの町ならではの地域の「つながり」を活かし、住民や企業が主体となって地域の課題に取り組む活動も生まれている。地域住民や学校関係者が集まる「コミュニティスクール」という組織では、地域のおける教育のあり方が活発に議論されている。また、小布施を研究や学習のフィールドとして活用する様々な教育機関を対象に、生徒や学生が地域での交流や実践を通じて学びを深める仕組みも民間主導で構想されている。また、産業においては、地域企業の採用や人材育成といった課題に企業横断で取り組む「小布施 まちの人事部」という活動も始まっている。福祉の領域においては、地域の困りごとを住民同士が話し合い支え合う「ハッピーライフまつぼっくり」という活動も展開されている。人的・物的資源が決して潤沢ではない地域だからこそ、つながりを活かして様々な資源を動員し、のびのびと学び、働き、暮らすことのできる環境を自分たちの手でつくろうと模索している。

    「この町で暮らし、働き続けたい」と思える地域であるために、どんな「つながり」が求められ、その「つながり」を育むためにどのような場や仕組みが必要なのか。ヒューマンスケールの町・小布施を舞台に、地域がもつ可能性と課題を紐解き、新たな地域コミュニティのあり方を実験する。

運営体制について

異なる視点から「まちづくり」に取り組んできた3者がタッグを組み、2050年の社会のあり方を考えます。

  • 小布施町

    長野県北部に位置する人口1.1万人の町。「まちづくりの奇跡」とも呼ばれ、住民・企業・行政が協働し対話を通じて赴きある空間づくりを実現した「町並み修景事業」や、全国から若者が集い地域を舞台に様々なテーマで未来の社会を構想した「小布施若者会議」等の取組みで知られる。
    近年は「環境防災先進都市」を目指し、再生可能エネルギーの利活用や資源循環率の向上に取り組んでいる。

  • 東京大学

    東京大学まちづくり研究室では、全国の自治体を舞台に、コミュニティや「まち」の再生をめざした、デザイン、プランニングそしてマネジメントの、方法論や手法、それらを支える基礎理論について、さまざまなアプローチから探求し、実際のコミュニティ再生プロジェクトやまちづくりに応用する。
    2014年度より小布施町での地域調査および政策提言に取り組んでおり、2016年にはまちづくりに向けた協働の場「東大先端研・小布施町コミュニティ・ラボ」を設立。

  • NTT東日本

    これまで光ファイバーを利用したブロードバンドアクセスサービスを提供する等、情報通信事業者として、高品質で安定した通信インフラの提供に加え、昨今では身近なICT企業として地域の課題解決や価値創造に取り組んできた。そこで培ってきた「地域の目線」、デジタル技術や地域実践力をもって、地域の魅力と活力を引き出し、そのまち「ならでは」の独自の資源、特色や強みを活かした循環型・持続可能な「キラリとひかる」まちのミライのありたい姿を描き、地域の皆さまとともにミライを創りあげるまちづくりに取り組んでいる。
    小布施町においては、岩松院本堂天井絵「鳳凰図」の高精細デジタル化や北斎館所蔵作品の高精細デジタル化に取り組んでおりに取り組んでおり、技術を用いて地域の魅力を引き出す活動を実施。

日程

10月下旬から2月上旬までの4か月間、小布施町での3回の合宿と東京での1回のセッションを中心に、オンラインも活用してプログラムを実施します。

本プログラムの第1期終了後は、参加者と協議の上で、プログラムで検討した事業アイデアの実装に向けた支援を予定しています。

  • Session 1

    小布施町
    2024年10月18日(金)〜20日(日)
    Day1: 12-18時
    Day2: 9-18時
    Day3: 9-17時

    小布施町でのフィールドワークを通して、地域の魅力や課題を発見する。
    地域のプレイヤーとの交流やゲスト講演から、新たな知見を得たり学びを深め、現場で自分たちが取り組みたい課題の解決に向けた仮説を立てる。

  • Session 2

    東京
    2024年11月10日(日)
    10-17時

    他テーマの人々との小布施町での学びや経験についての対話や、多様な専門家によるレクチャー通して、Session1で立てた仮説を俯瞰的に捉え、ブラッシュアップする。

  • Session 3

    小布施町
    2024年12月14日(土)〜15日(日)
    Day1: 12-18時
    Day2: 9-17時

    グループで考えた仮説と検証方法について、小布施町のプレイヤーや様々な専門家からフィードバックを受け、小布施町を舞台にしてどのような仮説検証ができるのか具体的なプランを練る。

    仮説検証期間
  • Session 4

    小布施町
    2025年2月8日(土)〜9日(日)
    Day1: 12-18時
    Day2: 9-17時

    本プロジェクト全体を通して得た学びや新たな発見を言語化し、共有する。
    熱量のある参加者は、終了後も小布施町での実装に向けて活動を続けていく。

セッション間の動き

★数回のグループワーク(3-4名単位)を行い、次回セッションに向けた議論・準備を実施
★東京大学、NTT東日本、参加者有志が各回での対話の内容を踏まえ、「ミライ構想グランドデザイン」を執筆

※各Sessionの内容や時間等は変更する可能性がございます。

登壇者

運営だより

募集要項

主催

小布施町、東京大学、NTT東日本

企画運営

一般社団法人小布施まちイノベーションHUB

募集人数

15名(5名×3テーマ)

参加費

50,000円 / 学生30,000円(税込)
30,000円 / 学生10,000円(税込)
第1期はプロトタイプとして、参加費を減額します。

※現地での交流プログラム(交流会×2回)やプロジェクト推進に関する費用として利用します。
※小布施来町時の宿泊費・交通費は各自ご負担ください。
※学生料金は高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒の方が対象となります。
※本参加費は「ミライ構想カレッジ in 小布施」の企画運営者が管理を実施し、お支払い方法は別途お伝えします。

応募条件
  • ZoomやSlack等のオンラインツールを使用できる方

    ※オンラインツールの使用サポートは事務局では行いません。

  • プログラムの全日程に参加頂ける方

  • 上記に加え、週1~2時間程度のチームミーティングに参加できる方

  • 2024年10月18日時点で18歳以上の方

募集締め切り

2024年9月29日(日)

応募方法
  • 本ウェブサイト上の「プレエントリーはこちら」のボタンから必要事項をご登録ください。

  • 登録が完了次第、ご登録いただいたメールアドレス宛てに応募フォームのURLを自動送信いたします。

  • 応募フォームの記入・送信をもって応募完了となります。

お問い合わせ

以下のメールアドレスにご連絡ください。

応募はこちらから

よくあるご質問

Q1

定員はありますか?

A1

テーマごとに5名程度の定員を設けております。

Q2

公募での選考基準は何ですか?

A2

応募内容から、各テーマに対する興味関心やコミットメント、想いを運営事務局にて総合的に判断し、ご参加いただく方を決定します。選考結果についての問い合わせは受けかねますので、あらかじめご了承ください。

Q3

応募内容の取り扱いはどうなりますか?

A3

ご応募の際に提出いただいた内容については、小布施町のプライバシーポリシーに則り、本プログラム及び小布施町の関係人口創出施策の範囲内で小布施町、国立大学法人東京大学、及び東日本電信電話株式会社に限り使用いたします。
https://www.town.obuse.nagano.jp/privacypolicy.html

Q4

参加費はどのように支払いますか?

A4

参加費のお支払い方法については、参加が確定した方に別途ご案内いたします。

Q5

参加費支払い後のキャンセル料は発生しますか?

A5

参加費お支払い後にプログラムへの参加をキャンセルされた場合及び全日程不参加となった場合には返金に応じかねますので、あらかじめご了承ください。

Q6

プログラムにオンラインで参加することは可能ですか?

A6

Session 1~4の各日程については、対面での参加が必須です。オンラインでの参加はできません。

Q7

小布施来町時の交通手段、宿泊先は各自手配ですか?

A7

小布施で開催されるプログラムに参加される際は、小布施までの交通手段・宿泊先は各自でご手配・ご負担をお願いいたします。参加が確定した方には、町内の宿泊施設に関する情報をご案内いたします。

Q8

小布施町民や小布施町出身者も参加できますか?

A8

はい、小布施町民や小布施町出身の方のご参加も大歓迎です。奮ってご応募ください。