人口1万人の町を
「キャンパス」に、
学び、語らい、試みる。
少子高齢化、都市一極集中と地方の過疎化、経済格差の拡大、気候変動に伴う災害の増加ー。
世界的に見ても“課題先進国”と言われる日本の中で、私たちはどのように生きていきたいんだろう。悲観的な未来予測があふれる一方で、見方を変えれば、山積している課題の数だけ、これまでにない新たなアイデアを生み出すチャンスに恵まれているとも言えるのではないでしょうか。未来がいまの積み重ねの先にあるのなら、ほしい未来は今ここから想像/創造することができるはず。
住民参加型のまちづくりで知られる人口1万人のまち・長野県小布施町には、長年にわたって住民一人ひとりの欲しいミライを自分たちの手で形にしてきたまちづくりの歴史があります。
そんな小布施町をフィールドに、東京大学とNTT東日本、そして次世代の人材とともに、来るべき2050年の日本社会のミライを構想・創造していくミライ構想型のカレッジが2024年に“開校”しました。
振り子の思考で
未来を実験する
AかBか。
相反する価値の間で
揺らぐ私たち
グローバルな発展か、ローカルなコミュニティへの回帰か。
経済的な拡大や成長か、数値化できない文化性や社会性の尊重か。
社会課題の解決(正しさ)の重視か、私を主語にしたワクワクの追求や自己実現(楽しさ)の優先か。
私たちを取り巻く社会は、いま相反する様々な価値の間で揺れています。
どちらかを二者択一的に選ぼうとすることで、無理や対立が生じ、ジレンマに陥ってしまうことも。
私たちが選べるのは、本当にどちらか一方だけなのでしょうか。
二者択一に捉われない
「振り子の思考」
ミライ構想カレッジを2期にわたって開き、ありたい未来社会の構想と、そのためのプロトタイプを繰り返す中で、私たちは二者択一に捉われない「振り子の思考」の重要性を感じています。
A
or Bではなく、A and
B。そのあいだを往復しながら、社会の新しい可能性を探っていく。揺らぐ、その振れ幅の大きさがむしろイノベーションの源泉になる。
第3期では、この「振り子の思考」を大切にしながら、小布施という地域を実験の場として、参加者一人ひとりの問いから未来の社会を思考/試行していきます。
小布施という現場から
現実を変えていく
机上で考えるだけでなく、現場を持って実践したい。
実践するだけでなく、具体的に現実を変えていきたい。
目の前の現実を変えるだけでなく、社会もより良く変えていきたい。
そんな願いや志を胸に抱く、みなさんと共に第3期カレッジをつくっていけたらと思います。
「ミライ構想カレッジ
in 小布施」で
取り組むこと
ミライ構想カレッジでは、実際のまちをフィールドとして、理想のミライ社会のあり方を構想し、実装に挑戦します。そのために、多種多様な専門家・実践者を招いて、ミライを構想していく上でのインスピレーションを得る「レクチャー」、町をフィールドにアイデアのプロトタイプを通じて事業化を目指す「ラボ」、カレッジ全体で創発された知見やミライビジョンを統合し、私たちが欲しい2050年をグランドデザインとしてまとめていく「カンファレンス」の3つに取り組んでいきます。
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レクチャー講義・着想
多様な専門家から日本や世界の現状、ソーシャルイノベーションの先行事例などを学びます。自分の扱うテーマと異なる分野の知見を深め、ラボ(実験・実践)での構想や実験の視野を広げます。
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ラボ実験・実践
小布施町を舞台に小規模自治体が直面する課題に向き合い、小布施から日本、世界へとソーシャルイノベーションのモデルを構想・実験(仮説検証)・実装を目指します。
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カンファレンス対話・構想
ラボやレクチャーで見えてくる課題・学びを持ち寄り持続可能な社会について対話を深め、ミライの社会のあるべき姿とそのために私たちに出来ることを明らかにします。
3つのテーマ
「経済」「環境」「共同体」の3つの切り口から、2050年のミライを具体的に構想し、カタチにします。
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1経済
産業・行政・大学・金融の共創で、町に根差した経済をデザインする
通信やデジタル、防災、農業、生活サービス、文化といった多様な分野の知見は、地域のミライを考えるための大切な手がかりです。
しかしそれらは完成された解決策ではなく、ここ小布施では、地域とともに問いを立て、可能性を探っています。
小布施で育まれてきた農業や商業、観光、そして日々の暮らしの営み。そこに、広域的な視点やデータ、デジタルの考え方を重ね合わせながら、「この町にとって、どのような経済のかたちが望ましいのか」を、一緒に模索したいと考えています。
経済チームが大切にしているのは、地域の中で人や価値が行き交い、関係性が積み重なりながら、持続可能なミライへとつながっていく地域循環の姿です。
経済チームでは、こうした考え方を小布施という具体的な場所に引き寄せ、小布施ならではの魅力や強みを活かしながら、事業者や多様な主体による新たな価値創造の実装をめざします。
小布施町を舞台に、関わる人々がそれぞれの知恵や経験、視点を持ち寄り、問いを深め、構想を重ねていく。
既存の枠組みにとらわれず、この町らしい地域経済や企業のあり方を、2050年の社会を見据えながら、共に思い描き、実現に向けた取り組みを進めてみませんか。 -
2環境
地域で巡る衣食住遊
―「遠く」に依存しない健やかな暮らしと自律的な地域生態系を編みなおそう
大量生産・大量消費を前提とした便利を追求する社会の中で、私たちは食やエネルギー、住まいといった暮らしの基盤を自分たちの手から遠ざけてきました。遠くから安く資源や食料を手に入れるグローバル経済は、環境負荷を高めるだけでなく、災害や社会の混乱といった有事の際には暮らしの基盤を脆弱にするリスクも抱えています。
これまでのミライ構想カレッジ環境チームでは、食や農、エネルギーを軸にした「環境防災の探求・実験拠点」や、資源の循環だけでなく誰かのためにという利他心やあたたかな人間関係が育まれる「地域内贈与循環」の可能性を探ってきました。そこから見えてきたのは、地域の循環の中で生きることは、環境に配慮した暮らしであると同時に、頼り合える関係性が育まれることによる精神的な豊かさが感じられ、災害や変化に対してレジリエンスの高い暮らしでもあるということ。
第3期では、食・エネルギー・住まい・遊びといった営みを地域の中で巡らせながら、グローバル経済に頼りきらない健やかで豊かな暮らしと、それを可能にする地域生態系のあり方を探ります。消費する暮らしから、育む暮らしへ。地域という生態系を豊かにする未来を、小布施というフィールドで共に実験していきましょう。 -
3共同体
まちの日常をひらく
中と外がとけあう共同体
「協働と交流」を掲げてきた小布施町。今、その動きが新たなステージに突入しています。2026年、人材の還流を生み出す新たな試みとして、全国から集う若者が小布施での暮らしや仕事を味わう「大人の小布施留学」が始動します。
また、ゲストハウスやワークスペースを備え、多様な人が行き交う複合拠点「往来」をはじめ、宿泊施設が相次ぎ開業。こうした動きと並行して、国では都市と地域をつなぐ「ふるさと住民登録制度」の創設を進めています。
人口1.1万人、面積19平方キロメートルのコンパクトな町だからこそ、住む人も訪れる人も、町を舞台にゆるやかにつながる「拡張家族」のような関係性を築くことができるはず。
地域の中と外を行き来しながら、この町の日常をともに味わう、豊かな共同体のあり方を実験します。
日程
2026年7月から12月までの約5か月間のプログラム。小布施町で5回のSessionと東京での特別フィールドワークを中心に、オンラインも活用してプログラムを実施します。(Sessionの合間にはチームごとのオンラインミーティングなどを行い、アイデアをブラッシュアップしていきます)
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Session 0
オリエンテーション
オンラインDay0(事前オンライン)2026年7月7日(火)19:00-21:00メンバー一同がオンラインを通じて、プログラムの概要理解や関係を深めるキックオフ。
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Session 1
現場を知る
@小布施町Day1)2026年7月18日(土)10:00-18:00Day22026年7月19日(日)10:00-17:00町のフィールドワークや地城プレイヤーの話を通じて、小布施町の魅力や課題を深く理解する。また参加者同士の自己紹介・相互理解を行い、チームを結成する。
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Session 2
未来を描く
@小布施町Day12026年8月9日(日)10:00-18:00Day22026年8月11日(火・祝)10:00-17:00先端技術の話題提供やアカデミックな視点を取り入れながら、2050年の未来を想像するワークを実施。そのうえで、自分たちのテーマに紐づけて「どんな一歩目の実装ができるか」を検討し、具体的な実証プランの仮説を立てる。
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特別フィールドワーク
未来に触れる
@東京(NTT
e-City Labo)Day18月29日(土)または9月5日(土)
※正式な日程は別途ご案内いたします地域の課題解決に向けてNTT東日本グループが取り組むソリューションを体感したり、地域循環型の未来を創るヒントが学べる施設を視察。未来を変えるテクノロジーや実践事例に触れて、小布施でのプロジェクト創出に活かす。
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Session 3
仮説を深める
@小布施町Day12026年9月12日(土)10:00-18:00Day22026年9月13日(日)9:00-17:00小布施町のプレイヤーや専門家からフィードバックを受けつつ、実証に向けたプロトタイプの計画や、アクションプランを作成する。
実装に向けた仮説検証期間
(10月〜11月) -
Session 4
中間発表会
@小布施町Day12026年10月24日(土)10:00-18:00Day22026年10月25日(日)9:00-17:00つくっていきたい未来構想やプロトタイプ案を町内外の関係者に共有し、みんなでアイデアをさらにブラッシュアップしていく。
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Session 5
最終発表会&大同窓会
@小布施町Day12026年12月5日(土)10:00-18:00Day22026年12月6日(日)9:00-17:003期だけでなく、1期、2期のメンバーも集って、これまでの学びや実証の結果を発表。他チームや町のプレイヤーを巻き込みながら、未来像をより具体的に描き出す。プログラム終了後も意欲のあるメンバーは小布施での継続的な活動につなげていく。
登壇者
目指す社会のあり方
「経済」「環境」「共同体」の3つの要素は、社会を構築する基盤であり、これら3つの持続可能性が、社会のありたい姿を実現する鍵となるのではないかと考えています。「ミライ構想カレッジ in 小布施」では、3つの要素を踏まえたミライの社会を構想し、小布施町というフィールドで実践に取り組みます。
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経済
モノやサービスを生産・消費する事で我々の生活は成り立っています。
価値あるものに適正な対価が支払われることで、我々の暮らしが豊かになり、ミライへの再投資も可能となります。 -
環境
生物は地球上に存在する上で、相互に影響を与えています。限りある資源を有効活用し、人間の活動による地球環境への悪影響を最小限に抑えることで、ミライの生物・人間が安心して暮らしていく事が可能になります。
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共同体
人と人とのコミュニケーションによって、協働が生まれ、新たなアイディアが創出されます。人と人との多様な「つながり」によって、ミライに向けて、地域全体での発展や課題解決に取り組む事が可能となります。
運営体制について
異なる視点から「まちづくり」に取り組んできた3者がタッグを組み、2050年の社会のあり方を考えます。
長野県北部に位置する人口1.1万人の町。「まちづくりの奇跡」とも呼ばれ、住民・企業・行政が協働し対話を通じて赴きある空間づくりを実現した「町並み修景事業」や、全国から若者が集い地域を舞台に様々なテーマで未来の社会を構想した「小布施若者会議」等の取組みで知られる。
近年は「環境防災先進都市」を目指し、再生可能エネルギーの利活用や資源循環率の向上に取り組んでいる。
急激な変化の真っ只中にある私たちに今こそ必要なのは、多様な背景や価値観、スキルをもった人々がお互いの力を出し合い、本気で未来を形づくろうとする「共創」の精神だと思います。
ミライ構想カレッジは、小布施町という顔の見える自治体を一つの実験場に、まさに多様なセクターや人材が共創して新しい未来への兆しを生み出す素晴らしい機会です。この場からどんなビジョンや取組が生まれてくるのかワクワクしています。ぜひ、その担い手の一人として、ミライ構想カレッジin小布施にご参加ください。
東京大学まちづくり研究室では、全国の自治体を舞台に、コミュニティや「まち」の再生をめざした、デザイン、プランニングそしてマネジメントの、方法論や手法、それらを支える基礎理論について、さまざまなアプローチから探求し、実際のコミュニティ再生プロジェクトやまちづくりに応用する。
2014年度より小布施町での地域調査および政策提言に取り組んでおり、2016年にはまちづくりに向けた協働の場「東大先端研・小布施町コミュニティ・ラボ」を設立。
気候変動に伴う災害の増加、世界の各都市で止まらない少子化と高齢化、さらに世界都市化する大都市への極端なヒトやモノの集中、その一方で地方や郊外の過疎化、グローバル化する経済システムのなかで問われる地域の統治や民主主義、経済や情報格差の拡大、頻発化する災害・・・など、現在社会の私たちはさまざまな困難な課題に直面しています。
そうした様々な課題に、人口1万人の小布施町からチャレンジする、多彩/多才なみなさんの集合知としてクリエイティブに描かれるミライ像とソルーション。そしてプロトタイピング。それらのお手伝いを通じて、私たちも、これからの地域づくりに向き合うとびっきりのヒントを得られたと考えています。
クリエイティブでチャレンジングで濃密な半年を体験したいという皆さんの参加をお待ちしています。
これまで光ファイバーを利用したブロードバンドアクセスサービスを提供する等、情報通信事業者として、高品質で安定した通信インフラの提供に加え、昨今では身近なICT企業として地域の課題解決や価値創造に取り組んできた。そこで培ってきた「地域の目線」、デジタル技術や地域実践力をもって、地域の魅力と活力を引き出し、そのまち「ならでは」の独自の資源、特色や強みを活かした循環型・持続可能な「キラリとひかる」まちのミライのありたい姿を描き、地域の皆さまとともにミライを創りあげるまちづくりに取り組んでいる。
小布施町においては、岩松院本堂天井絵「鳳凰図」の高精細デジタル化や北斎館所蔵作品の高精細デジタル化に取り組んでおりに取り組んでおり、技術を用いて地域の魅力を引き出す活動を実施。
NTT東日本は、約150年前に電話の普及を目指したところから始まり、安定的に通信サービスを提供し続けることで、人と人、人と地域、そして地域と地域をつなぎ続けてきました。わたしたちは、この150年の「地域の目線」にICTデジタル技術、そして地域実践力の強みを活かして地域の「ありたい姿」を引き出し、「キラリとひかる、2050年の小布施のミライ、そして日本のミライ」を、このミライ構想カレッジin小布施においてみなさんと共に作っていきたいと考えています。
運営だより
募集要項
- 募集人数
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15名(5名×3テーマ)
- 参加費
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【一般】
35,000円 / 学生12,000円(税込)
【早割】
30,000円 / 学生10,000円(税込)※現地での交流プログラム(交流会×2回)や、各チームのアイデアプロトタイプや実装のための活動費として活用する予定です。
※小布施来町時の宿泊費・交通費は各自ご負担ください。
※学生料金は高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒の方が対象となります。
※本参加費は「ミライ構想カレッジ in 小布施」の企画運営者が管理を実施し、お支払い方法は別途お伝えします。 - 応募条件
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ZoomやSlack等のオンラインツールを使用できる方
※オンラインツールの使用サポートは事務局では行いません。
プログラムの全日程に参加頂ける方
上記に加え、週1~2時間程度のチームミーティングに参加できる方
原則2026年6月7日時点で18歳以上の方
東京大学が行う「共創まちづくり」に関する調査・研究にご協力いただく場合があります。
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- 早割募集の
締め切り -
2026年5月10日(日)23:59
- 一般募集
締め切り -
2026年6月7日(日)23:59
- 応募方法
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本ウェブサイト上の「プレエントリーはこちら」のボタンから必要事項をご登録ください。
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登録が完了次第、ご登録いただいたメールアドレス宛てに応募フォームのURLを自動送信いたします。
応募フォームの記入・送信をもって応募完了となります。
- お問い合わせ
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以下のメールアドレスにご連絡ください。
- 主催
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小布施町、東京大学、NTT東日本
- 企画運営
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一般社団法人小布施まちイノベーションHUB
応募はこちらから
よくあるご質問
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Q1
定員はありますか?
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A1
テーマごとに5名程度の定員を設けております。
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Q2
公募での選考基準は何ですか?
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A2
応募内容から、各テーマに対する興味関心やコミットメント、想いを運営事務局にて総合的に判断し、ご参加いただく方を決定します。選考結果についての問い合わせは受けかねますので、あらかじめご了承ください。
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Q3
応募内容の取り扱いはどうなりますか?
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A3
ご応募の際に提出いただいた内容については、小布施町のプライバシーポリシーに則り、本プログラム及び小布施町の関係人口創出施策の範囲内で小布施町、国立大学法人東京大学、及び東日本電信電話株式会社に限り使用いたします。
https://www.town.obuse.nagano.jp/privacypolicy.html -
Q4
参加費はどのように支払いますか?
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A4
参加費のお支払い方法については、参加が確定した方に別途ご案内いたします。
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Q5
参加費支払い後のキャンセル料は発生しますか?
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A5
参加費お支払い後にプログラムへの参加をキャンセルされた場合及び全日程不参加となった場合には返金に応じかねますので、あらかじめご了承ください。
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Q6
プログラムにオンラインで参加することは可能ですか?
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A6
現地参加が基本となるため、オンラインのみでの参加は原則できません。
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Q7
小布施来町時の交通手段、宿泊先は各自手配ですか?
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A7
小布施で開催されるプログラムに参加される際は、小布施までの交通手段・宿泊先は各自でご手配・ご負担をお願いいたします。参加が確定した方には、町内の宿泊施設に関する情報をご案内いたします。
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Q8
小布施町民や小布施町出身者も参加できますか?
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A8
はい、小布施町民や小布施町出身の方のご参加も大歓迎です。奮ってご応募ください。